はじめに
この初級の記事と次の中級の記事では、第12章として「立体図形の特徴と種類」について解説します。特に初級では、簡単な立体の名称や柱体の名称について見ていきます。
中級では、球・球体の名称や見取り図・展開図について解説します。そちらにも興味のある方は、下のリンクから飛んでください。
→ 立体図形の特徴と種類(中級)
(所要時間:10分)
単語・表現の一覧
単語・表現 | 意味 |
---|---|
solid figure, three-dimensional shape | 立体図形 |
body | 立体 |
cuboid | 直方体 |
cube | 立方体 |
prism | 角柱 |
cylinder | 円柱 |
ここでは、上の単語以外にも多くの単語を紹介します。
単語の解説
立体図形を英語で
平面図形の場合と同様で、図形という意味の英語としては「figure」や「shape」が使われます。
また、「solid」と「three-dimensional (3D) 」は「立体」と「三次元」を表します。
そのため、「solid figure」や「three-dimensional shape」は立体図形という意味になります。
注意点として、立体図形を表す「solid figure」と「three-dimensional shape」には大きな違いがあります。
それは、図形が中を含んでいるかということです。
「solid」は「中身のある」といった意味なので、「solid figure」は「中までふくんでいる」立体図形です。
それに対して、「three-dimensional shape」は「shape」が型を意味するので「普通は表面だけを表す」立体図形であると言えます。
また、似た意味の単語に「body」があります。
これは「三次元空間に存在する物体」すなわち「立体」を表します。
そのため、「立体図形」のように「図に書いた物体」というイメージとは少し異なります。
例としては、数学で体積や表面積などを考えるときの立体「geometric body(幾何学的立体)」や、物理でどんな力を加えても形や体積を変えない立体「rigid body(剛体)」などがあります。
直方体と立方体とその特徴
まず、立体の中で最も一般的なのが「直方体」と「立方体」でしょう。
直方体は英語で「cuboid」、立方体は英語で「cube」と言います。

「cube(キューブ)」という単語は皆さんも聞いたことがあると思います。
では、「cuboid」は「cube」と似ていますがどのような語源なのでしょうか。
「cuboid」は「cube + oid」の形で構成されています。この「oid」は「~のような」という意味のギリシャ語「oeidēs 」から来ています。そのため、「cuboid」は「立方体のような図形」という意味になります。
(*「oid」の語源は「第11章:平面図形の特徴と種類(中級)」で説明した「trapezoid」と同じです)
ここからは、直方体を使って立体図形に関わる名称を紹介します。
中には平面図形のときの名称と同じものも存在します。
名称 | 英語 |
---|---|
頂点 | vertex もしくは corner |
辺 | edge |
(立体の一部の)平面 | face もしくは side |
対角線 | diagonal |
(直方体の)横、横幅 | width |
(直方体の)縦、奥行き | depth |
(直方体の)高さ | height |
いくつかの単語の注意点については「第11章:平面図形の特徴と種類(初級)」で紹介しています。

平面図形とは「side」の意味が異なります。
平面図形では「辺」という意味でしたが、立体図形では「面」となります。
柱体
まず、柱体とは「二つの平行な平面上の合同な図形を底面としてつくられる筒状の立体図形」のことです。
少し難しくなりましたが、皆さんが認識している柱体を言葉で説明しただけです。
残念ながら「柱体」に対応する英語は存在せず、「角柱」と「円柱」に分けて考えられます。
角柱とは「底面が多角形の柱体」のことで、円柱とは「底面が楕円もしくは円の柱体」のことです。
英語では角柱を「prism」、円柱を「cylinder」と言います。
楕円については小学校・中学校で習わないので、円と言う場合には底面が円の場合のみを考えます。


「底面の形が多角形でも円でもない場合にはどう呼ぶの?」と思う方もいると思います。
これは数学的に難しいところなので「cylinder」と呼んでしまっていいと思います。
一般的に柱体と言えば底面と側面が90°で交わることを考えますが、実際にはそれ以外のケースもあります。
直角である柱体(直柱)を「right prism もしくは right cylinder」、直角でない柱体(斜柱)を「oblique prism もしくは oblique cylinder」と言います。

*小学校で習うものではないので覚える必要はありません。
では主な角柱の名称を紹介します。
角柱の種類 | 英語 |
---|---|
三角柱 | triangular prism |
四角柱 | quadrangular prism |
五角柱 | pentagonal prism |
六角柱 | hexagonal prism |
七角柱 | heptagonal prism |
八角柱 | octagonal prism |
九角柱 | nonagonal prism |
十角柱 | decagonal prism |
また、底面が正多角形の場合には先頭に「regular」をつけて「regular triangular prism(正三角柱)」などと言えます。
同じように、底面が台形なら「trapezoidal prism」、底面がひし形なら「rhombic prism」となります。

直方体は「cuboid」であると紹介しましたが、これも底面が長方形の角柱です。
そのため、「right rectangular prism」ということもできます。
(*直方体は底面と側面が90°で交わるので「right」が付きます)
ここからは、角柱と円柱に関わる主な名称を紹介します。
名称 | 英語 |
---|---|
底面(上) | top base もしくは top face |
底面(下) | bottom base もしくは bottom face |
(上と下のどちらかの)底面 | base |
側面 | lateral surface |
高さ(2つの底面の距離) | height |


解説は以上です。お疲れ様でした。
記事のまとめ
単語・表現 | 意味 |
---|---|
solid figure, three-dimensional shape | 立体図形 |
body | 立体 |
cuboid | 直方体 |
cube | 立方体 |
prism | 角柱 |
cylinder | 円柱 |
最後に
いかがでしたか?
今回の内容は、前の章の平面図形の記事と似ているものの、覚えなければいけない単語や考え方が多かったと思います。コメントなども参考にしながら、それぞれの単語の意味を正しく理解することも忘れないようにしてください。
次の中級では、球・球体や見取り図・展開図について見ていきます。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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