第2章:限定詞(基礎編)指示限定詞

文法

はじめに

指示限定詞の種類と変化

指示限定詞は、後ろにくる名詞の性と数で、以下のように変化します。

位置後ろにくる名詞男性形女性形
話し手に近い
(この)
単数esteesta
複数estosestas
聞き手に近い
(その)
単数eseesa
複数esosesas
話し手・聞き手から遠い
(あの)
単数aquelaquella
複数aquellosaquellas

指示限定詞には、対象の名詞の空間的な位置により3つの種類があります。

・話し手の近くにある場合 「este/esta/estos/estas」

・聞き手の近くにある場合 「ese/esa/esos/esas」

・話し手と聞き手のどちらからも遠くにある場合 「aquel/aquella/aquellos/aquellas」

[例]
Este perro es mío y aquel gato es tuyo.
この犬は私ので、あの猫は君のだね。

perro(犬)とgato(猫)が男性形の単数なので、「este」と「aquel」が使われています。


指示限定詞は、時間的な位置にも使うことができます。
日本語の「あの時代」や「そのとき」と同じ使い方です。

・現在 「este/esta/estos/estas」
・過去 「ese/esa/esos/esas」、「aquel/aquella/aquellos/aquellas」

[例]
Aquella época fue ocupada.
あの時代は忙しかった。

época(時代)が女性形の単数であるので、「aquella」が使われています

指示限定詞の語順

名詞や形容詞との語順

指示限定詞は、冠詞と同じで、常に名詞や形容詞の前にきます。

[指示限定詞] + [形容詞] + [名詞]

[例]
este hermoso país
この美しい(hermoso)国

国(país)が、男性形の単数なので、esteが使われています。

不定限定詞「todo(と変化形)」との語順

単数形で「全体の」を表す「todo」、複数形で「全ての」を表す「todos」との語順は次のようになります。

[todo/toda/todos/todas] + [指示限定詞] + [名詞]

[例]
Toda esta noche estuvo fría.
今夜はずっと寒かった。

noche(夜)が、単数形の女性名詞なので、「toda(全体の)」「esta(今日の)」が使われています。

数詞との語順

具体的な数字(数詞)や不明確な数量を表す不定限定詞との語順は次のようになります。

[指示限定詞] + [数詞] or [数量の不定限定詞] + [名詞]

[例]
Estos tres cerditos construyeron tres casas.
これらの3匹の子ブタは3件の家を建てた。

「tres(数詞の3)」と「cerditos(子ブタcerditoの複数形)」の前に「estos」がきます。

最後に

いかがでしたか?


今回とりあげた指示限定詞ですが、似た形で指示代名詞というものがあります。

英語で
「This is ~」(これは~です)の「This = 代名詞」
「This book is ~」(この本は~)の「This = 指示限定詞」
という関係がありますね。
同じ関係がスペイン語にもあります。


詳しくは指示代名詞をとりあげたときに整理しますが、一つの違いは「アクセント記号があるか、ないか」です。

今回の指示限定詞の場合には、アクセント記号はつきません
指示代名詞の場合には、アクセント記号がつきます

[例]
Esta puerta es grande.
このドアは大きい(指示限定詞)

Ésta es la Torre de Tokio.
これは東京タワーです(指示代名詞)


形が似ているので、注意が必要です。

アクセント記号に注目してくださいね。


¡Hasta luego(またね)!

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