はじめに
スペイン語文法の2つ目の章は「限定詞」です。
「限定詞」は
– 名詞と組合せて使われる。
– 名詞を具体的に示す。
– 人と物のどちらにも使える。
という特徴がある単語です。
これらの限定詞について押さえておきたい内容を「基礎編」にまとめました。基礎編は下記の記事からなります。
・第2章:限定詞(基礎編)限定詞とは(本記事)
→ 第2章:限定詞(基礎編)定冠詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)不定冠詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)不定限定詞(1)
→ 第2章:限定詞(基礎編)不定限定詞(2)
→ 第2章:限定詞(基礎編)所有限定詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)指示限定詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)数詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)配分限定詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)疑問限定詞
→ 第2章:限定詞(基礎編)感嘆限定詞
本記事と併せて残りの記事も読むと、限定詞の内容が一通りカバーできます。ぜひ他の記事も読んでください。
限定詞の種類
スペイン語には9つの限定詞のタイプがあります。
それぞれの意味と含まれる限定詞は以下の通りです。詳細についてはそれぞれの記事で説明しますので、ここでは大体のイメージをつかんでください。
1.冠詞
後ろの名詞の「意味や範囲」を限定します。「定冠詞」と「不定冠詞」があります。
「el/la/los/las/lo」 対象の意味や範囲を限定して、同一性を表します(英語の定冠詞「the」)
「un/una/unos/unas」 対象が不特定の場合に使います。 ある、1つの、いくつかの(英語の不定冠詞「a/an」)
2.不定限定詞
対象の量が「不確定な場合」に使います。下の例をみてください。あいまいな表現であることが分かると思います。
正確な数を示す場合には、5番目の「数詞」を使います。
「algún/alguna/algunos/algunas」 何らかの、ある、いくるかの、少しの
「ningún/ninguna」 何の~もない
「mucho/mucha/muchos/muchas」 多量の、多数の
「otro/otra/otros/otras」 他の
「poco/poca/pocos/pocas」 少量の、少数の
「varios/varias」 数個の、数人の
「bastante/bastantes」 かなりの
「demasiado/demasiada/demasiados/demasiadas」 あまりに多くの
「tanto/tanta/tantos/tantas」 それほどの、それほど多くの
「todo/toda/todos/todas」 全ての、全体の
「más/menos」 より多くの、より少ない
「cualquier」 どんな~でも
「cierto/cierta/ciertos/ciertas」 ある、いくつかの
3.所有限定詞
対象が「誰のものか」を表します。名詞の前と後ろで形が違いますが、意味は同じです。
「mi(s)/tu(s)/su(s)/nuestro(s)/nuestra(s)/vuestro(s)/vuestra(s)」(名詞の前にくる形)「mío(s)/mía(s)/tuyo(s)/tuya(s)/suyo(s)/suya(s)」(名詞の後ろにくる形)
私(達)の/君(達)の/彼(達)、彼女(達)、あなた(達)、それ(ら)の
4.指示限定詞
指示される対象を「空間や時間で位置付けて」限定します。
「este/estos/esta/estas」 これ(ら)。話し手に近い場合
「ese/esos/esa/esas」 それ(ら)。聞き手に近い場合
「aquel/aquellos/aquella/aquellas」 あれ(ら)。話し手と聞き手から遠い場合
5.数詞
対象の「数を正確に示して」限定します。整数や倍数、分数があります。
6.配分限定詞
全体を部分に分けて「配分する」限定詞です。よく使われるものは「cada」のみで、意味は「それぞれの」です。
7.疑問限定詞
対象について「疑問の形で」聞く場合に使います。疑問詞の一つの形で対象の名詞の前に置かれます。疑問詞は第9章でも説明します。
「qué」 どの、何の
「cuánto(s)/cuánta(s)」 いくつの、どのくらいの
8.感嘆限定詞
対象に対する「驚きなどの感情」を表します。
「qué/cuánto(s)/cuánta(s)」 なんて~だろう
9.関係限定詞
対象の名詞の前におかれて「所有関係」を示します。「cuyo/cuya」が該当します。これについては応用編で説明します。
最後に
いかがでしたか?
限定詞の種類が多かったので、覚えるのが大変だと思ったでしょうか?
心配しないでください。日本語の意味で分かるように、会話によくでてくる言葉ですので、何回も使ううちに自然に覚えることができます。また変化も少なく規則的ですので、覚えやすいと思います。
限定詞を使いこなせると表現がひろがります。この章で正しい使い方を理解しましょう。
¡Hasta luego(またね)!
コメント