はじめに
この章では「単位についての英語表現」を紹介します。
この初級と次の中級では小学校の算数で習う一般的な単位について解説をしていきます。初級は全体を把握するような作りにしましたが、それぞれの単位についてより詳しく見たい方は下のリンクから中級に進んでください。
→ 単位についての英語表現(中級)
また、高校以降で習うような「より物理・化学で一般的な表現」などは以下の上級の記事で紹介しています。
→ 単位についての英語表現(上級)
(所要時間:5~10分)
単語・表現の一覧
単語・表現 | 意味 |
---|---|
unit | 単位 |
square | 平方、平方の |
cubic | 立方、立方の |
今回は、上の単語以外にも多くの単語を見ていきます。
単語の解説
単位と単位系について
私たちは、何かの大きさや量を表すための基準となるものを「単位」と呼びます。
これを英語では「unit」と言います。
また、世界の国々と日本を比較すると、同じものに対して使う単位が異なる場合があります。
まず、国ごとの単位の表し方(単位系)を簡単に紹介します。
世界のほとんどの国で使われている計量単位は次の3つです:
- 「International system of units(国際単位系)」:一般的には「Metric system(メートル法)」と呼ばれます。正しい認識としては、国際単位系が現在のメートル法として採用されていると考えてください。要するに、今後は採用されるものが変わる可能性があるということです。
- 「Imperial system of units(帝国単位)」:1824年よりイギリスと旧イギリス連邦諸国(アイルランドやオーストラリアなど)で使用されている、もしくは使用されていた単位系です。
- 「United States customary units(米国慣用単位)」:アメリカ合衆国で現在でも使われている単位系で、帝国単位に似ていますが異なる部分もあります。
以下の写真は世界で「日常的に」使われている計量単位を表した図です。
青色が「metric system」を主に使う地域、紫色が「metric system と Imperial system of units の両方」を使う地域、緑色が「もとんど United States customary system」を使う地域です。
上の図で表しているのは、「日常生活の中で使われる」単位であり、実際に物理や化学などの「学問で使われる」単位は「国際単位系(メートル法)」です。
また、ミャンマーとリベリアを除くすべての国が「metric system」を国の正式な単位系として認めています。
ここから紹介する「International system of units(国際単位系)」の内容は、すべて「2019年版の国際単位系国際文書」をもとにしています(2024年8月時点)。
今後、大きな改正があった場合には内容も変更する場合があります。
Metric prefixについて
私たちが「メートル」などの単位を使うとき、その数値を「キロメートル」や「センチメートル」などに調整して使うことがあります。
この「キロ」や「センチ」のことを英語では「metric prefix」や「SI prefix」と呼びます。
日本語では「SI接頭語」と呼ばれます。
「接頭語(prefix)」とは、ある単語の前に付けて意味を付け加えるようなもののことを言います。
文法用語なので、これらの単語を覚える必要はありません。
「metric prefix」は「10の累乗倍(10を何回かけるか)」を表しています。
以下の表では、メートルのような基本単位の「何倍のサイズがあるのか」と「省略して表す記号」を一緒に表しています。
Prefix | 記号 | 倍数 |
---|---|---|
tera | T | 1,000,000,000,000 |
giga | G | 1,000,000,000 |
mega | M | 1,000,000 |
kilo | k | 1,000 |
hecto | h | 100 |
deca | da | 10 |
deci | d | 0.1 |
centi | c | 0.01 |
milli | m | 0.001 |
micro | μ(ギリシャ文字) | 0.000 001 |
nano | n | 0.000 000 001 |
pico | p | 0.000 000 000 001 |
上の表の記号は、「第4章:数字についての基礎的な英語表現(中級)」の「大きな数の略記について」で紹介した使い方と異なることに注意してください。
また、この表は中学生のレベルですべてを覚える必要はありません。
しかし、知っていると単位の変換などがしやすくなるので簡単に理解しておきましょう。
また、「metric prefix」は、これから紹介する「International system of units(国際単位系)」のすべての単位に使用することができます。
小学校までに習う単位の英語表現
このセクションでは、小学校の算数で習う単語の英語表現について紹介します。
表す量 | 英語表現 |
---|---|
長さ | length |
面積 | area |
体積 | volume |
重さ | weight, mass |
容積、容量 | capacity |
(水などの液体の)かさ | *fluid volume |
時間 | time |
体積・容積・容量・かさの違い
単語 | 意味 |
---|---|
体積 | 「そのモノの大きさ」、「どれくらいの空間を占めているか」 |
容積・容量 | 「容器・空間の中に入れられるモノの体積」 |
かさ | 体積と同じ意味 |
(気体・液体の)かさ | 「液体・気体の体積」、「単位は容積と同じ」 |
高校に入り物理や化学を勉強するようになると「weight」と「mass」の違いを学びます。
しかし、中学校までの時点では同じものと認識してかまいません。
以下の表では、日本の算数で習う単位をまとめたものです。
ここでは「国際単位系の正式な単位であるもの」を「赤色のハイライト」、「国際単位系の正式な単位ではないが、使用を認められたもの」を「青色のハイライト」、「日本では習うが、国際単位系で認められていない単位」を「黄色のハイライト」としています。
表す量 | 単位 |
---|---|
長さ | ・meter ・kilometer ・centimeter ・millimeter |
面積 | ・square meter ・square kilometer ・square centimeter ・square millimeter ・hectare ・are |
体積(・かさ) | ・cubic meter ・cubic kilometer ・cubic centimeter ・cubic millimeter ・liter ・kiloliter ・deciliter ・milliliter |
重さ | ・kilogram ・gram ・milligram ・tonne (もしくは metric ton) |
容量・容積・(気体・液体の)かさ | ・liter ・kiloliter ・deciliter ・milliliter ・cc |
時間 | ・second ・minute ・hour ・day |
面積を表す単位のほとんどに「square」という単語が使われています。
これは日本語で言う「平方」のことで、長さの単位が掛け合わされていることを表しています。
同じく「cubic」は「立方」のことです。
イギリス英語では「metre」や「litre」というように「-er」が「-re」に変わります。
それぞれの単位の日本語訳と記号も紹介します。
単位 | 日本語訳 | 記号 |
---|---|---|
meter | メートル | m |
square meter | 平方メートル | sq m もしくは m2 |
hectare | ヘクタール | ha |
cubic meter | 立方メートル | cu m もしくは m3 |
liter | リットル | l, L (小文字でも大文字でもOK) |
gram | グラム | g |
tonne | トン | t |
second | 秒 | s |
minute | 分 | min |
hour | 時間 | h |
day | 日 | d |
練習問題
作成中
単語のまとめ
単語・表現 | 意味 |
---|---|
unit | 単位 |
square | 平方、平方の |
cubic | 立方、立方の |
最後に
いかがでしたか?
単位系の説明はなかなか理解しづらいところもあったと思いますが、中級以降で単位の例なども出てくるのでそれらをもとにイメージをつかんでみてください。
次の中級では、この記事の最後に紹介した表す量の分類のそれぞれについて、米国慣用単位と帝国単位の表現も紹介します。最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント