はじめに
この記事では、カッコの使い分けと四則演算の性質について解説をしていきます。今回は紹介する英単語の数が少ないので、同じ記事の中で初級と中級を順番に紹介します。
内容としては、「加減乗除の英語表現」の関連記事となっています。興味のある方は以下の記事から先に読んでください。
→ 第1章:加減乗除の英語表現(初級)
最後には、全体をまとめた英語の問題演習があるので、そちらにも挑戦してみてください。
(所要時間:5~10分)
単語・表現の一覧
単語・表現 | 意味 |
---|---|
Brackets (Parentheses) | (総称としての)カッコ |
Parenthesis (Brackets, Round brackets) | 丸カッコ、小カッコ |
Brackets (Square brackets) | 角カッコ、大カッコ |
Curly braces, Braces, Curly brackets | 波カッコ、中カッコ |
Opening parenthesis, Left parenthesis | 左カッコ、( |
Closing parenthesis, Right parenthesis | 右カッコ、) |
Commutativity | 交換法則 |
Associativity | 結合法則 |
Distributivity | 分配法則 |
単語の解説
初級:算数・数学でのカッコの使い分け
ここでは、算数・数学でのカッコの英語表現のみを解説します。より一般的な英文を書くときの使い分けは解説しません。また、アメリカ英語とイギリス英語で単語とその意味が異なる部分があります。そこに注意しながら読み進めてください。
まず、丸カッコや角カッコを含めた総称としてのカッコは、アメリカ英語で「brackets」と呼ばれます。それに対してイギリス英語では、「parentheses」が使われます。
正確にはイギリス英語での「parentheses」は、カッコのみを表しているわけではありません。
カンマ(,)やダッシュ(―)などの挿入語句(文章内の単語に追加の情報などを入れるときに使われる)全体のことを指します。
「brackets」と「parentheses」のどちらも、複数形となっています。
これは、メガネや靴下が英語で「glasses」や「socks」と言われるように、2つで一組になっているからです。
単数形のとき、「bracket」と「parenthesis」となります。
次に、算数・数学の計算式で使われるカッコには「丸カッコ ()」、「角カッコ []」と「波カッコ{}」の3つがあります。アメリカ英語とイギリス英語では次の表で表せます。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
---|---|---|
丸カッコ () | parentheses | brackets (round brackets) |
角カッコ [] | brackets (square brackets) | square brackets |
波カッコ{} | Curly braces, Braces, Curly brackets | Curly braces, Braces, Curly brackets |
また、日本では一般的ではないですが、英語圏でのカッコには使う順番があります。
丸カッコ、角カッコ、波カッコの順番に使われます。
例えば次のような形で表現できます:
さらに、丸カッコを左と右で分けて言うときがあると思います。
そのとき、左カッコを「opening parenthesis」もしくは「left parenthesis」といい、右カッコを「closing parenthesis」もしくは「right parenthesis」と言います。
(*「open parenthesis」 と「close parenthesis」と言う場合もあります)
イギリス英語の場合には「parenthesis」を「bracket」に変えて使います。
上の二つの例文はどちらも同じ計算を表していますが、話すときには、「parenthesis」と何度も言うのが大変なので、2つ目のように省略して言われる場合が多いです。
中級:四則演算の有名な性質
ここからは、足し算と掛け算でならう3つの法則(交換法則・結合法則・分配法則)について紹介します。
これらは、「commutative law」(交換法則)、「associative law」(結合法則)と「distributive law」(分配法則)と言います。
「commutative」、「associative」と「distributive」は、それぞれの動詞「commute」(交換する)、「associate」(結びつける)と「distribute」(分配する)の形容詞形です。
これらの法則は、四則演算の内で足し算と掛け算の場合にのみ適用できるもので、アルファベットを使うと次のように表すことができます。
Commutative law:
A + B = B + A (足し算の交換法則)
A × B = B × A (かけ算の交換法則)
Associative law:
(A + B) + C = A + (B + C) (足し算の結合法則)
(A × B) × C = A × (B × C) (かけ算の結合法則)
Distributive law:
A × (B + C) = (A × B) + (A × C)
日本では、これらの法則を小学生で習いますが、海外では一般的でない場合もあります。また、中学や高校に入ると、大学で数学を勉強するまで使わなくなる単語でもあります。これらの理由から、中級の単語に選びました。
大学の数学では、3つの法則をより大きくとらえ、「commutativity」(交換可能性)、「associativity」(結合性)や「distributivity」(分配性)として、足し算・かけ算以外の「operation」(演算)についても考えます。
これらに興味がある方は、ぜひ大学でも数学を勉強するといいと思います。
練習問題
単語のまとめ
初級:算数・数学でのカッコの使い分け
単語・表現 | 意味 |
---|---|
Brackets (Parentheses) | (総称としての)カッコ |
Parenthesis (Brackets, Round brackets) | 丸カッコ、小カッコ |
Brackets (Square brackets) | 角カッコ、大カッコ |
Curly braces, Braces, Curly brackets | 波カッコ、中カッコ |
Opening parenthesis, Left parenthesis | 左カッコ、( |
Closing parenthesis, Right parenthesis | 右カッコ、) |
中級:四則演算の有名な性質
単語・表現 | 意味 |
---|---|
Commutative law | 交換法則 |
Associative law | 結合法則 |
Distributive law | 分配法則 |
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は、数学ぐらいでしか使われない単語ばかりを紹介したので、覚えるのが大変かもしれません。ただ、アメリカ英語とイギリス英語の違いや、大学数学の話など、興味をそそられる部分は多かったと思います。
次の記事もぜひ読んでみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント