第1章:加減乗除の英語表現(初級)

小学校で習った算数

はじめに

単語・表現の一覧

単語・表現意味
Addition 加法(足し算)
Subtraction 減法(引き算)
Multiplication 乗法(掛け算)
Division 除法(割り算)
Plus / Minus +/-
A times B / A Over BA×B/B分のA
A takeaway B / take A away from BA-B/BからAを引く  
A is added to BB+A
A subtracted from BB-A  
A multiplied/ divided by B   AにBを掛ける/AをBで割る
A is equal to B/ A equals BA=B

単語の解説

ここからは、加減乗除の単語・表現を一つずつ説明していきます。

足し算 – addition

足し算は、「addition」と言います。皆さんも想像が付くと思いますが、「add」(足す/追加する)の名詞形です。そして、「addition of A and B」で、「AとBの足し算」、「add A to B」で、「BにAを足す」となります。よって、次のような使い方ができます:

例文
  • The addition of 7 to 3 is 10. (3に7を足すと10になる)
  • The addition of 4 and 5 is 9. (4と5を足し合わせると9になる)
  • By adding 8 to 5, we get 13. (5に8を足すと、13を得る)
  • Add 1 and 2 to 3. (3に1と2を足す)

上の例文の「add 1 and 2」の使い方に注意!
一般に、「add A and B」は「A+B」を表しますが、
「add A and B to C」は、「AとBをCに足す」という意味で、3つの数の足し算です。「to C」の部分がないと意味が大きく変わります。
上と同じ意味の文章を「addition」を使い表す場合、「addition of A, B and C」となります。

また、日本語でも使う「plus」を使い、足し算をより簡単に表すこともできます。

例文
  • Two plus five is seven. (2足す5は7)
  • Three plus six equals nine. (3+6=9)

(*「equal」の使い方や意味は下で解説しています)

さらに、「A is added to B」の受け身の形で次のように表現することもできます。

例文
  • 5 is added to 3, then we have 8. (5が3に足され、8を得る)

ここで、「addition」と「add」、「added」のどれを使っても同じ意味の文章が作れることに気づいたでしょうか?「なら、どれを使えばいいの?」と思った方もいると思います。
…答えは、どれでもいいです。

日本語を話すときと同様で、同じ言い回しを繰り返し使うと気持ち悪いときがありますよね?英語がある程度使えるようになり、余裕が出てくると、流暢さが増します。今のうちから知っていれば、今後応用が利くので、一度は覚えることを勧めます。

しかし、テストでいい点数が取るために、多様な表現を覚えるという考え方は、一時的なモチベーションにしかならないのでおすすめしません。

このサイトは、数学と英語を繋ぐことを目的としているので、気負わず、「英語で習った受動態が数学にも出てくるのか~」くらいに思いながら読み進めてください。

引き算 – subtraction

引き算は、「subtraction」と言います。「add」と違い、聞きなれていないかもしれません。
「Subtract(引き算する)」は、「sub(下に)」+「tract(引く)」という構成がされていて、「extract(引き抜く)」、「attract(引き寄せる)」などの単語と語源が似ているのでそこから覚えられるかもしれません。「subtract A from B」で「BからAを引く」となります。

例文
  • The subtraction of 3 from 9 is 6. (9から3を引くと6になる)
  • Subtract 2 from 10. (10から2を引く)
  • Subtracting 5 from 7, then we get 2. (7から5を引くと、2を得る)

つぎに、「plus」のときと同じく、「minus」を使い次のような文が作れます。

例文
  • Seven minus five is two.(7引く5は2)
  • Ten minus four equals six.(10-4=6)

また、「added」の場合と同じく、「A subtracted from B」で受動態を使った表現ができます。

例文
  • 3 subtracted from 10 is 7. (10から3を引くと7になる)

私の感覚では、英語での引き算は、「引く」というより「(数字が)引かれる」というイメージも強くあるので、「A subtracted from B」の形はよく使います。
逆に、「A added to B」は、数式の説明ではあまり使わないです。

さらに、話し言葉で使うことができるのが「take away」です。「take away」は、「A takeaway B」で、「minus」の代わりの名詞として使う場合と、「take A away from B」の形で、動詞として使う場合があります。

例文
  • 10 takeaway 6 is 4. (10-6=4)
  • If taking 7 away from 11, we have 4. (11から7を引くと、4になる)

掛け算 – multiplication

掛け算は、「muliplication」と言います。動詞形は、「multiply」で、「multiply A by B」は「AにBを掛ける」となります。「subtract」と同様、見覚えがない人も多いと思います。「multi」は、「複数の」という意味で、「multiculture(多文化)」や「multicolor(多色の)」などの単語にも使われています。

例文
  • Multiplication is one of four elementary operations in mathematics. (掛け算は、数学の四則演算のうちの一つです)
  • Multiply 3 by 4, then we get 12. (3に4を掛けると、12になる)

また、掛け算では、「plus」や「minus」のような記号をもとにした表現の代わりに、「times」を使います。よって、「A times B」で、「A×B」を表すことができます。
さらに、「multiply A by B」の代わりに、「times A by B」とすることも可能です。

例文
  • Five times four equals twenty. (4の5倍は12である)
  • You times this number by 10. (この数を10倍にする)

1つ目の例文で「five times four」は「4の5倍」であることに注意してください。日本語のように「5の4倍」と考えないように気を付けてください。
また、「plus/ minus」とは異なり、「times」は、2つ目の例文のように動詞として使うことも多いです。なので、「multiply A by B」は、「times A by B」とできます。その時、「times」で現在形なので、過去形は「timesed」、現在進行形は「timesing」となります。

そして、受け身の形を使うことで、「A multiplied by B」は、「AにBを掛ける」となります。

例文
  • Three multiplied by eight equals twenty-four. (3に8を掛けると24になる)

割り算 – division

割り算は、「division」と言います。動詞形は、「divide」です。「divide A by B」で、「AをBで割る」となります。

例文
  • The answer of this division is 6. (この割り算の答えは6です)
  • Divide 10 by 2 is 5. (10を2で割ると5になる)
  • By dividing 14 by 7, we get 2. (7から5を引くと、2を得る)

次に、「A over B」を使うことで、「plus」、「minus」、「times」と同様の表し方が可能です。

例文
  • Eight over four equals two. (8÷4=2)
  • One over three. (3分の1)

さらに、これまでと同様、受動態を使うと、「A divided by B」は、「AをBで割る」という意味になります。

例文
  • Sixteen divided by four equals four. (16を4で割ると4になる)

その他の関連表現の解説

最後に、四則演算と関わりの深い、等号(イコール)について解説します。
ここでは、「A equals B」と「A is equal to B」を解説します。
どちらも、「AはBに等しい」という意味になり、「A=B」を意味します。
(*「等しい」という考え方は中学生で習います。なので、そこが分からない場合は、「AはBである」と考えてください!)

例文
  • Six times eight equals Forty-eight. (6×8=48)
  • Ten divided by two is equal to five. (10÷2=5)
  • One plus one does not equal three. (1+1は3でない)
  • Six multiplied by three is not equal to fourteen. (6掛ける3は14でない)

どちらの表現を使っても違いはありません。ただ、「equals」では動詞として使われているのに対して、「is equal to」は、be動詞を使い、「equal」が形容詞であることに注意してください。

「=」は、英語で「equal sign」と言います。

より応用的な表現方法は、中級・上級で紹介しています。

練習問題

ここからは、ここまで習った単語・表現を使い問題を解いて見ましょう。

QUESTION 1

Translate the following calculations from algebra to words:

  1. 5+2=7
  2. 10-8=2
  3. 3×7=21
  4. 14÷7=2
解答例

問題の和訳:次の計算式を英文に変換しなさい

  1. Five plus two is seven.
  2. Eight subtracted from ten equals two.
  3. Three times seven is equal to twenty-one.
  4. Fourteen over seven is two.

「following」は、数学の問題でよく使われる単語で、「以下の、次の」という意味です

QUESTION 2

Which one of the following statements is true?

  1. One over one is one.
  2. By adding six to four, we get eleven.
  3. By subtracting five and two from thirteen, we get five.
解答

和訳:次のうちどの文章が正しいですか?

  1. 1÷1=1(1分の1は1)
  2. 4に6を足すと、11になる
  3. 13から5と2を引くと、5になる

正解:A

QUESTION 3

Determine the pair of numbers from the following explanations:

You have two of the numbers from one to ten. By adding one number to the other, you get six. Also, the multiplication of these two numbers is equal to five.

解答

The answer is 1 and 5.
和訳:
次の説明から、数字のペアを求めなさい
あなたは、1から10までの数の中から二つの数を持っています。一つの数にもう片方の数を足すと、6になります。また、二つの数の掛け算の答えは5です。

ゆーた
ゆーた

最後の問題は少し難しかったかもしれません。しかし、今回の内容で分かるようにはなっているので、これくらいの文章がすぐに理解できるように頑張りましょう。

本記事のまとめ

足し算
単語・表現意味
addition足し算
addition of A and BAとBの足し算
add A to BAをBに足す
A plus BA+B
A is added to BAがBに足される(=AをBに足す)
引き算
単語・表現意味
subtraction引き算
subtract A from BBからAを引く
A minus BA-B
A subtracted from BBからAが引かれる(=BからAを引く)
A takeaway BA-B
take A away from BBからAを引く
掛け算
単語・表現意味
multiplication掛け算
multiply A by BAにBを掛ける
A times BA×B、BのA倍
times A by BAにBを掛ける
A multiplied by BAがBに掛けられる(=AにBを掛ける)
割り算
単語・表現意味
division割り算
divide A by BAをBで割る
A over BA÷B(=B分のA)
A divided by BAがBに割られる(=AをBで割る)
その他の表現
単語・表現意味
A equals BA=B(動詞)
A is equal to B A=B(be動詞+形容詞)

最後に

今回紹介した表現は、高校・大学数学でもよく使われます。今すぐに覚えられなくても、演習問題や今後の記事で繰り返し出てくるので、だんだんと覚えていきましょう。

英語で数学を勉強し始めたみなさんにとって、より複雑な文章を読んだり、説明をしたりするためには、四則演算の表現は必ず使える必要があります。ぜひ、中級以降も読んでマスターしましょう。

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